利根吉春の解説【青天を衝け】岡部藩の代官

利根吉春(とね-よしはる)は、幕末の岡部藩の代官(役人)です。
NHK大河ドラマ(2021年)「青天を衝け」では、利根吉春を、朝ドラ(花子とアン、半分青いなど)や、刑事ドラマMIU404などでもお馴染みの、俳優・酒向芳(さこう-よし)さんが演じられます。

利根吉春

役どころは、NHKさんの説明によりますと、下記のようです。

渋沢栄一が暮らす血洗島村を治めている岡部藩の代官。
時折、中の家(なかんち)にやってきては、横柄な態度で馳走(ちそう)をむさぼり、渋沢宗助渋沢市郎右衛門に莫大な御用金や人足を求める。
やがて大人になった渋沢栄一とも対立することになる。




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岡部藩とは?

そもそも、岡部藩(おかべはん)と言うのは、埼玉県深谷市岡部町にあった江戸時代の藩で、深谷に岡部陣屋が置かれていました。
藩祖は、今川家の家臣から、徳川家康に仕えた、安部信盛であり、小牧・長久手の戦いなどで武功を挙げています。
そのため、徳川家が江戸城に移封となった際に、武蔵国榛沢郡と下野国梁田郡内にて、合計5250石となりました。
その子・安部信盛は、大坂の陣の功績もあり、江戸時代の1649年、大坂城代となった際に、合計1万9250石となって、大名に列しました。
この時「岡部藩」が成立したと言う事になります。
土塁と空堀を巡らした岡部陣屋がありましたが、天守閣など、城砦にようにはなっていませんでした。
<注釈> 江戸時代は、平和な世の中でもあり、頑丈な城は、幕府が許可しないなどの理由もある。(修理するにも、幕府の許可が必要だった。)

幕末には、第12代・岡部藩主の安部信宝が、罪人となった兵学者・高島秋帆の身柄を預かっています。
また、水戸の天狗党が、藩内を通過しようとした際に、岡部藩士は大砲2門で応戦するなど、幕府側として戦っています。

武蔵では、榛沢郡のうち10村が領地であり、血洗島村の年貢徴収などを担当していた「代官」が、利根吉春と言う事になります。
ただ、本当に実在した藩士なのか?は、この執筆時点では確認が取れませんでした。
新たな事がわかりましたら、追記・更新させて頂きます。




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代官とは?

江戸時代の代官(だいかん)と言うのは、郡単位などの行政範囲は様々ですが、領主の代わりに、行政・治安・事務などを司る、役人の事を言います。
特に、年貢の徴税・管理も行ったことから、よく「悪代官」がドラマなどでも登場することがあります。
幕末の頃、各藩、借金も多かったことから、年貢の取り立ても厳しかった場合もあるようです。

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